思考に気をつけなさい。それはいつか言葉になるから。
言葉に気をつけなさい。それはいつか行動になるから。
行動に気をつけなさい。それはいつか習慣になるから。
習慣に気をつけなさい。それはいつか性格になるから。
性格に気をつけなさい。それはいつか運命になるから。
深く、じんわりと染み入る言葉
この言葉は、貧困や病に苦しむ人々の救済に生涯をささげ、ノーベル平和賞を受賞したマザー・テレサの言葉です。
「気をつけなさい」「なるから」をシンプルに繰り返した言葉のリフレイン。意味を紡ぎつつ思考から最後に運命へとつながる言葉の跳躍。私が最初に聞いたとき、強く印象に残った言葉です。
性格は生まれつき、運命は人智を超えたどうしようもないこと。そう思いがちですが、それは日々思い考えていること、そこから生まれる言動の積み重ねによって形作られる。この言葉はそう語っています。
私が若い頃にこの言葉を聞いていたら、もしかしたら素通りして、特に記憶に残らず忘れてしまっていた言葉かも知れません。私の若い頃を思うと、この言葉の意味は理解できても、真意は理解できなかった気がするので。ただ運良く、これを聞いたのはある程度の年齢、そして人生経験を重ねた頃。すっと心に入ってきて残りました。と同時に、自分の今までの人生を顧みて少し痛みを感じたことを覚えています。
人生を形作る起点となる思考。そして言葉。表面だけ取り繕っても無意識に本心が出てしまうもの。今の自分、これまでの自分を静かに見つめ直すきっかけを与えてくれた、マザー・テレサの言葉です。
愛と共にあった人
マザー・テレサ、本人についても紹介します。
1910年、現在の北マケドニアに生まれます。カトリックの家庭で育ち、18歳で修道女になる決意をして、アイルランドの修道会に入りました。
本名はアグネス・ゴンジャ・ボヤジュ。「テレサ」は、彼女が修道女になったときに選んだ修道名(宗教名)です。フランスの修道女「リジューのテレーズ」にちなんだ名前だとか。彼女の「小さなことを、大きな愛で行う」生き方に強く共感したそうです。

その後、インド・カルカッタに渡り、学校で教えるようになります。そこで貧しい人々の厳しい現実を目の当たりにします。そして貧しい人たちを救う道を選びました。「神の愛の宣教者会」という修道会を創設し、病人や孤児、ホームレスの人々の世話を始めます。
彼女の真摯な活動は、やがて世界中に広がっていきます。そしてノーベル平和賞の受賞。その時の言葉。
私はこの賞にふさわしくありません。
この賞は貧しい人々の名において受け取ります。
1997年に亡くなり、2016年にはローマ・カトリック教会により聖人に列せられました。
愛されることより愛することを。
理解されることより理解することを。






